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ぎんじねこ -ginjineko-



"ginji, you've got your own style."

動画配信サイト YouTube で海外からの支持者も多いぎんじねこの動画には、外国人ユーザからしばしばそんなコメントが寄せられる。
「自分の国のギタリストとはまったく異なった独自のスタイル。それが斬新で、聴くものを惹きつける」。
彼らはそう付け加える。

この「ねこスタイル」は、海外に限らず日本でも特殊なものかもしれない。

何者にもなろうとしない。初めの一音を聴けばすぐにそれとわかる「ねこ音」。
それでいて、一度聴いたら耳に残るキャッチーなメロディー。聴くものが思わず歌い出したくなるその旋律を、彼はギターで「歌い上げる」。

ギターで歌えるギタリスト。
ギタリスト以外のリスナーの心をもとらえる楽曲を作り出す表現者。
http://jp.youtube.com/watch?v=A4Y1_ftKvIk
そうかと思うと、レスポールでまさかの速弾きをさらりとやってのけ、リスナーをハッとさせる。
http://jp.youtube.com/watch?v=LgxRgrvh4UE
音に現れる強い意志と激しさと、ほとばしる感情の中にときおり見え隠れする優しさは、彼の「素」の人柄によるものかもしれない。

そんな彼の魅力が存分に発揮されるのは、やはりライブ パフォーマンスだ。
自ら「ギター エンターテイナー」と称する彼は、観客を一瞬にして引きこみ楽しませる術を心得ている。エンターテインメント性の高いステージパフォーマンスは、Stickam の仮想スタジオで行われていた定期オンライン ライブや、2008 年 2 月 23 日に行われ大成功のうちに幕を閉じた Imaginat Blow GIG においても、すでに多くの観客が体験しているとおりだ。

その Hellman 主催 Imaginet Blow GIG では、発起人 Hellman とともにイベントのトータル ディレクションを担当。来春に控えた Imaginat Blow GIG 2 でも同ポストを続投する。いまや Imaginat Blow GIG は、Hellman とぎんじねこの二枚看板なくしてはありえないといっても過言ではないだろう。

そんな「ぎんじねこ -ginjineko-」の魅力に迫ってみたい。



ギタリスト「ぎんじねこ」誕生

1975 年 4 月 5 日。兵庫県に生まれた彼の人生は、小学校 6 年生で Whitesnake のアルバム『白蛇の紋章~サーペンス・アルバス』を聴いた瞬間、永遠に変わることになる。

「オレの人生の最大の『間違い』はギターに出会ってしまったこと。そうじゃなければオレみたいな天才、今頃どっかの企業のエリートコースやで」。

いつもの冗談半分にそう語る彼の人生は、まさにギターだけに捧げられてきたと言っても過言ではない。
Whitesnake のギタリスト John Sykes のギタープレイに魅せられた彼は、中学 1 年生になるとそれまでこつこつと貯めていたささやかな貯金を切り崩し、ノーブランドの初心者セットギターとアンプを手に入れる。以来、毎日ギターとアンプに向かう日々が始まり、1 日の練習時間は 10 時間にもおよんだそうだ。

初ギター購入後半年~ 1 年経ったころ練習用に録音したというカセットテープ音源には、初々しくもすでに一ギタリストとしての頭角を現さんとしている少年時代のぎんじねこの演奏がおさまっている。
TAB など「ないのがあたりまえ」だった時代。耳でコピーしたという Whitesnake の曲や Van Halen のライブのギターソロは、すでに音楽人としての彼のキーワードともいえる「本気」がしっかりと感じ取れる演奏である(当人は「今聴くとところどころ音を取り間違えている」と苦笑気味に語っているが)。
ちなみにこの練習用音源は、彼のオフィシャルブログでもひっそりと公開されている。


Les Paul との出会い

いまやギタリストぎんじねこの代名詞ともなっている Gibson Les Paul Standard。だが、彼が長い音楽生活をともにしてきたこのギターを手にしたいきさつには、ちょっとしたエピソードがあるようだ。

少年時代の彼が Les Paul にあこがれた理由はもちろん、John Sykes のトレードマークであるミラーピックガードのレスポール カスタム(ブラックビューティー)。実は今でも憧れの一本だと彼は明かす。

高校生になった彼は、憧れの Les Paul を手にすべくファミリーレストランでアルバイトの日々を開始。当時の時給は平日 660 円、土日祝 700 円だった。学校が終わるとすぐに店へ向かい、夜 10 時まで働いたら、帰宅後は夜が明けるまでギターを弾く。そして朝が来ればまた学校へ。睡眠時間は毎日 2 時間もなかったそうだ。

高校 2 年生になってようやく貯金が目標額に達し、なけなしの 20 万円を手に電車にゆられ、いざ大阪の楽器屋へ。
まっすぐに Les Paul コーナーへ向かった彼の目の前には、Gibson のエンブレムもまぶしい、色とりどりのギター。まっさきに試奏したのは、もちろん Les Paul カスタムだった。店員に手渡され、一呼吸置いて鳴らした Em の音は、彼の言葉を借りれば「図太く腰に響くサウンド、ソリッドで荒々しくしかし、繊細で上品な歪み。まさしく最高峰」だったそうだ。

しかし、彼はそれを購入しなかった。
理由は、「金が足りひんかった」。

「違うのにします・・・」。
泣く泣くあきらめた彼の目に飛び込んできたのが、「ひときわ太陽の様に赤く光るギター」だった。彼はこの瞬間を、「運命の出会い」と振り返っている。
再び店員に試奏を頼み、そのギターを手にして Em を鳴らした瞬間、彼の目からは自然に涙がこぼれたという。「美談でもなんでもなくて、普通にものすごく普通に」。

それが、いまや誰もが知るぎんじねこの愛器「Gibson Les Paul ST92'」(通称「スカル」)である。

ビンテージでもヒスコレでも無い、大量生産型の木目も無い普通のレスポール。
以来約 16 年、ぎんじねこはこのギターから、彼にしか出せない「ねこ音」を発射し続けている。


表舞台へ

彼がライブハウスデビューを果たしたのは、まだ憧れの Les Paul を購入すべくアルバイトにいそしんでいた高校時代のこと。地元の友人の誘いで組んだという初めての「バンドらしいバンド」で、担当はギターではなくベースだった。
「インディーズ」などという言葉もまだなかった当時、アマチュア ハードコア界ではそこそこ知られていたらしいそのバンドは、姫路、大阪、神戸、岡山など関西圏を中心にライブ活動をしていた。

それでも、「やっぱりギターが弾きたい」という想いは強く1年半後に脱退。

やがて大学に入学した彼は、ギタリストとして軽音楽部に入部。数々のバンドを経験したこの時期が、「オレのギター人生の中で一番練習して一番音楽とまともにぶつかった時期」と本人は語っている。
2 年生になると、オリジナル曲を演奏するバンドを結成。以降、なじみのライブハウスの社長や店長、諸先輩たちの好意にも恵まれ、大きなイベントや関西圏の著名なライブハウスを回るツアーなども経験する。

4 年生になった彼は、音楽活動に専念するため大学を自主退籍。神戸スタークラブ、江坂ブーミンホール、京都ブーミンホールなど関西圏のライブハウスを中心に、音楽中心の生活が始まる。
ちなみにこの時期出場したコンテスト形式のイベントはテレビ放映され、彼のバンドは予選から本選までぶっちぎりの 1 位だったそうだ。

他メンバーの都合により実現はしなかったものの、東京の大手レコード会社からメジャーデビューのオファーがあったのもこの時期。デビュー曲は某大手メーカー CM とのタイアップが決まっていたといい、かなり大きなオファーだったことがうかがえる。

こうして長い音楽人生を歩んできた彼だが、28 歳のとき、その音楽中心生活に一旦自ら幕を引いている。
それまでの長い音楽漬け人生の反動からか、「いわゆる『ちょっと落ち着こうかな』というやつ」だったと振り返る彼だが、「ギタリスト/音楽人ぎんじねこ」が本当の意味で開花するのは、この数年後のことである。


Internet ギターエンターテイナー「ぎんじねこ -ginjineko-」始動

音楽中心の生活から退いたあとは、「半年に 1 回ギターを弾くか弾かないか程度のギター隠居生活」だったというぎんじねこ。
そんな彼の再始動の瞬間は、動画配信サイト YouTube で何気なく「guitar」というキーワードで検索した際に出会った 1 本の動画によってもたらされた。

http://jp.youtube.com/watch?v=QHtpCbpc4Ik

「インターネットという媒体とギターを融合させたそのエンターテインメント性に衝撃を受け」、再び「スカル」を取り出しギターと向き合いだしたという彼。その後ほどなくして、この曲とも出会いを果たす。

Canon Rock -Arranged by JerryC-
http://jp.youtube.com/watch?v=by8oyJztzwo

この曲のカバーを YouTube のチャンネルに上げた 2006 年 12 月が、彼の人生の大きなターニングポイントとなったことはいまさら言うまでもない。

YouTube には国内外を問わず数々の「有名ギタープレイヤー」が存在するが、カバー曲を中心にアップロードしているユーザが圧倒的に多いという事実がある。YouTube に「ミュージシャン」カテゴリーでチャンネルを持つものなら、通常そのほうがリスナーの反応が得やすいことは容易に察しがつくだろう。リスナーから「○○のカバーをやってほしい」といったリクエストが入ることも少なくない。

そんななか、ぎんじねこは発表動画の大半がオリジナル曲。それでいて多くの View 数と Subscriber 数を誇り、動画を発表するたび何十もの Honor がつく。
外国人ユーザから入るコメントが多いことも特徴だ。決して狭いコミュニティ内での「馴れ合い」的な支持ではなく、広い世界に多くの支持者を得ている何よりの証拠だろう。

もともとネット業界や技術に明るい彼は、ネット上という舞台で活動する利点も難点も知り尽くしている。
「Internet ギターエンターテイナー ぎんじねこ -ginjineko-」は、生まれるべくして生まれたのかもしれない。


「ギターで歌う」ギタリスト

ぎんじねこが高いギター演奏技術を持つことは、あえて言わずとも周知の事実である。
2007 年 10 ~11 月に発表された『涼宮ハルヒの憂鬱』劇中歌 3 部作のカバーでは、「コピー不可能」とさえ言われた西川進氏による超絶ソロまで忠実に再現。その後この 3 つの動画は、YouTube で角川公認動画に認定された。
また、2007 年 2 月に発表された Neil Zaza のカバー『I'm Alright』は、現在 YouTube にあがっている同曲のカバー動画のなかで最高の完成度と評判も高い。

しかし、多くのファンはギタリストぎんじねこの醍醐味がそうした高い演奏テクニックにとどまらないことを自然に感じ取っている。

彼の奏でるギターの音は、まるで歌っているかのように、息をしているかのように、生きものが発しているかのように聞こえるのだ。

先の例に挙げた『涼宮ハルヒの憂鬱』劇中歌 3 部作を、原曲と同時再生してみる。原曲のボーカルラインとぎんじねこがギターで奏でるボーカルラインが、見事なまでにシンクロしていることに驚かされる。これは「歌っているように聴こえるように」、意図的になされたものだ。

楽器でボーカルラインを奏でる場合、同じ旋律を奏でても歌った場合と印象がずいぶん違ってしまうことは多い。これは、楽器と人の声の「音の出し方」が根本的に違うためだ。

楽器は普通に音を出した瞬間、正確な目標音程が出る。しかし通常人が歌を歌うときは、声楽などの特殊な訓練を積んだ人や「ボーカロイド」でない限り、やや下がった音程から、ちょうどギターのスライドのような要領で目標音程まで上がるのが特徴だ。

ぎんじねこはこうした人の声ならではの細かい音程の「揺らぎ」までスライドやグリスで再現し、歌っているときのブレスのタイミングを想定して音を切るなど、まるで生きているかのような「歌声」をギターで再現している。

聴くものに血の通った温かい印象を与える彼のギターサウンドは、実は初めからそう聞こえるように、明確な意図のもとに奏でられているのだ。


プロデューサー「ぎんじねこ」

Canon Rock のカバー動画を YouTube に初投稿してから約 2 年。「Internet ギターエンターテイナー ぎんじねこ -ginjineko-」の成功につながった彼のもうひとつの才能は、高いプロデュース能力である。

「何かでかいことをやりたい」。誰も考えなかった「ネットとリアルの壁を崩す」イベントの構想を胸に、本気で音楽で世界を変えようとしていた Hellman。その熱い想いを、高いイベント プロデュース能力で支えたぎんじねこの存在。
第 1 回 Imaginat Blow GIG の成功は、このふたりのどちらが欠けてもありえなかったことは、まぎれもない事実である。

Imaginat Blow 2 出演者のひとりである「khaluah -かるあ-」はいまや YouTube で動画が 100万 View を越えるパフォーマーとなったが、ほんの 1 年前はネット上に動画を発表することなど考えもせず、ギターすら弾かずにごく普通の生活を送っていた。
彼女の可能性を見い出し動画デビューをうながしたのはぎんじねこであり、現在も彼女のネット音楽活動のほぼすべてが、プロデューサーぎんじねこの存在の上になりたっている。

風の流れを察知するほとんど「第六感」のような能力と、それを察知したらどんなことがあってもひたすら動き続ける人並みはずれたパワー。周囲の人間から「1 日 72 時間の男」、「超人」などと言われるゆえんだ。


ぎんじねこ -ginjineko- の今、そしてその先にあるもの

ぎんじねこと直接会った人間は、口をそろえてこう言う。

「動画やブログの印象とぜんぜん違いますね」。

人間ぎんじねこと長時間語り合ったことがあるものには、ときに見せる歯に衣着せぬ物言いも、決して他人に明かすことのない実体験や経験に基づいた、確固とした信念のもとになされているものとわかる。
しかも常に考えながら動いている彼のこと、何気ない言動のひとつひとつにも、実は深い意味が込められていたりする。

熱いステージ パフォーマンスや、聴くものの心を揺さぶる楽曲と演奏。
そのすべてが彼の人となりに裏打ちされたものであることを、今回の取材で再確認した。


最後に、現在~今後のぎんじねこの活動について触れておく。
今後もこれまでどおり、YouTube での動画配信、サイトからの無料音源配信を行なっていく予定だ。
また、現在「インターネット音楽スクール 音塾」のインストラクターとして、先述のリンクでも紹介した名曲『DUAL』の詳細なインストラクション動画を販売中だ。※

ぎんじねこにとっての YouTube は、視聴者にエンターテインメントとして楽しんでもらう「ライブ パフォーマンス」的な動画を中心に発表する場。
対して音塾では、YouTube の動画ではわかりにくい部分、普段明かすことのない細かいテクニックや演奏上の注意点などについて、わかりやすく丁寧に解説した動画をリーズナブルな価格で提供している。

なお、本人の意向により現段階では詳細を明らかにできないが、今後の活動に関してさらに大きな隠し玉を準備中という。

来春に控えた Imaginat Blow 2 のステージでは、再び来場者たちの記憶に鮮明に残るパフォーマンスを見せてくれることだろう。

Internet ギター エンターテイナーぎんじねこは、音楽ファンをまだまだ楽しませてくれそうだ。


※音塾公式サイト
http://otojuku.net/home.html

ぎんじねこインストラクション動画販売ページ
http://otojuku.net/clips_ginjineko.html


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